各チームの2007年テクニカルディレクター
フェラーリ:マリオ・アルモンド
(ロス・ブラウン、ルカ・バルディッセリ)
1991年に自動車会社のフェラーリ社に1エンジニアとして入社した。
1995年インドゥストリアルディレクターとしてF1カーの各パーツの組み立て、製造精度、製造機材を含めた資材調達などといった品質、工程、生産に関わる分野の管理責任者となり、この職を2005年まで実に10年以上に渡って務めた。その後、2006年はチームの人材管理部門の長(人事部長)を務める。このようにエンジニアリングではなくマネジメントの分野からチームを支える役割を負っていたが、2006年10月にロス・ブラウンがテクニカルディレクターの職を辞したのを受け、その後任として、従来はエンジニアリング部門出身者が務めることが常と考えられていた、テクニカルディレクターの座に就いた。ちなみにロス・ブラウンは1年間の休業ということでチームを離れているが、2008年復帰の可能性はある。
ザウバーBMW:ウィリー・ランプ
1994年には、BMWの先輩でもある、レオ・レスに誘われ、F1のザウバーチームに加入した。レースエンジニアとして、主にハラルド・フレンツェンを担当し、1997年にはチーフレースエンジニアに就任した。2000年には、チーフレースエンジニアの地位に再度就き、ほどなく、テクニカルディレクターとなった。2006年からはBMWザウバーチームのテクニカルディレクターを引き続き務めている。
ルノー:ボブ・ベル
1982年にマクラーレンに加入し、ジョン・バーナード、ニール・オートレイ、スティーブ・ニコルスらを擁した当時の同社F1チームにおいて、技術陣の一員として開発に関与した。1989年に同社の研究開発部門に転属となり、1990年以降は、当時マクラーレンが計画していた世界最速記録のための車体開発計画(Maverick開発計画)においてテクニカルディレクターの任にあたり、この時期、空力担当としてチームに在籍していたマイク・ガスコインと関わりを持った(1990年にフェラーリに移籍)。1996年に同計画が保留扱いとなったため、翌1997年にはF1チームのベネトンに移籍し、空力設計主任として同チームに関与した。しかし、この時は2年でチームを去り、1999年にはジョーダンチームで、当時テクニカルディレクターの地位にあったガスコインの下で、車体設計部門の主任として働くこととなった。2001年にガスコインがベネトン(後にルノーチームとなる)に移籍すると、ベルもそれに同行する形でベネトンへと移籍し、テクニカルディレクターのガスコインを補佐する副テクニカルディレクターの地位に就いた。2003年末にガスコインがトヨタへ移籍したため、スライドする形でテクニカルディレクターに昇進し、現在もその地位にある。
ウイリアムズ:サム・マイケル
1993年、サム・マイケルは大学卒業と同時にロータスでの職を得て、オーストラリアを後にし、F1へと移っていった。22歳の時である。ロータスにおいてはピーター・ライトの下で、データ収集やそれに基づくレースシミュレーションなどを行い、1994年にロータスが破産して消滅すると、ジョーダンに移った。ここでマイケルは頭角を現し、チームの研究開発部門の構築に寄与し、以後のチームの発展に少なからぬ貢献をすることとなる。ジョーダンに移ると、同チームの開発ファクトリーで勤務しデータ収集の方法について模索し、1996年にはサスペンションの動きをシミュレートするセブンポスト・リグの設置を担ったほか、車体駆動系のアクティブデフの設計を手がけた。1997年にはファクトリーを離れてテストチームと行動を共にし、1998年にはラルフ・シューマッハ担当のレースエンジニアとなり、ラルフがウィリアムズへと移籍したのに伴い、翌1999年はハラルト・フレンツェンを担当した。フレンツェンとのコンビはうまく機能し、フランスGPとイタリアGPでフレンツェンが優勝し、ドライバーズタイトル争いにも絡むなど、大きな結果で報われた。2001年、フランク・ウイリアムズに見込まれ、シニア・オペレーションエンジニアとしてウィリアムズチームに引き抜かれ、同チームのレースとテストの管理を統括する責任者となる。2004年5月、同チームにおいて長年にわたってテクニカルディレクターの地位にあったパトリック・ヘッドがその座を退いたため、サム・マイケルはウィリアムズのテクニカルディレクターを引き継ぐこととなり、弱冠33歳で名門ウィリアムズチームの技術部門のトップに立ち、現在に至る。
レッドブル:エイドリアン・ニューウェイ
当時はまだF1カーの空力面に関する理解はまだ貧弱であったため、ニューウェイには技術革新の余地があった。1988年の彼の力作は多くの人間の期待よりはるかに競争力があり、日本GPにおいて、1周のみとは言え、自然給気エンジン搭載車(イヴァン・カペリ)ながら、ターボ車(マクラーレンのアラン・プロスト)を抜きトップを走るほどの快挙を見せたことは有名。90年代の余りに早かったウイリアムズ・ルノーのマシンを作った人。その後、マクラーレンに移籍した。
トヨタ: パスカル・バセロン
トロロッソ:アレックス・ヒッチンガー
2006年半ばにガブルエル・トレドッツィから引き継ぐ形でトロロッソのテクニカルディレクターに就任し、2007年3月にジョルジオ・アスカネッリにその座を譲るまでその職を務めたが、レッドブル加入以前には、コスワースにおいて、2000年から2002年にかけ世界ラリー選手権(WRC)部門のプロジェクトマネージャーとして、2003年はWRC参戦についての統括責任者としてフォード・フォーカスの開発にあたっていたことがあり、2004年からはコスワースのF1部門のプロジェクトマネージャーを務めたという経歴を持っている。
ホンダ:中本修平
2000年から17年間携わった現場を離れてホンダのF1プロジェクトに参加。現場監督という役目を任され、レースは勿論、マシンのテストに殆ど同行し開発、指揮を執る。2002年にホンダ・レーシング・ディベロップメントレース・テストチーム・マネージャーに就任。2003年にホンダ・レーシング・ディベロップメントエンジニアリング・ディレクターに就任。しかし、2004年にマシンのエンジンブローが目立ち、技術開発の責任者的立場である中本は批判を受けるが、これに耐えながらエンジン開発を進める。そして同年、当時B・A・RでF1に参戦していた佐藤琢磨がアメリカグランプリで3位で初の表彰台に立った時には余りの嬉しさに涙を流しながらインタビューを受けていた。2006年にB・A・Rがホンダ・レーシング・F1チームとなり、ホンダ・レーシング・ディベロップメント テクニカル・ディレクター、シーズン途中の6月にシニア・テクニカル・ディレクターにそれぞれ就任しチーム技術の総責任者となる。
スーパーアグリ:マーク・プレストン
スパイカー:ジェームス・キー
マイク・ガスコイン
チーフテクニカルオフィサー(CTO)として、同チームの技術部門を統括している。マクラーレン、ザウバー、ティレルなどのF1チームをエンジニアとして渡り歩いた後、ジョーダン、ルノー、トヨタで技術部門の責任者であるテクニカルディレクターの職を歴任した。技術部門を統括するにあたって、対立を厭わず攻撃的な管理スタイルを採るため、「ブルドッグ」というあだ名を持つ。
マクラーレン:パディ・ロウ
電子回路設計部門のチーフとして、1987年にウィリアムズチームに加入した。研究開発(R&D)部門のトップとして、1993年にマクラーレンに移籍し、その後8年間にわたって同チームの研究開発部門(後に動体技術部門に改称)を統括した。2001年にシステム開発部門のチーフエンジニアとなり、後にレースにおけるMP4-20の性能、開発の研究開発を行った。テクニカルディレクターのエイドリアン・ニューウェイの離脱を受け、2005年5月にエンジニアリングディレクターに就任し、技術部門の責任者となった。
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2007年11月05日
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